本一冊

すべての積読は一冊の本から始まる

お江戸東京の話が読みたくて「東京夢幻図絵」都筑道夫

九段下

お題「ささやかな幸せ」

投稿の間隔が少し空いてしまいました。なんだか... たかが読書、されど読書ではないですが、ゆっくり本も読めない。たいして自慢できる人生でもないのであるから、本くらいゆっくり読ませてほしい(誰に文句を言っているのか)。

はじめに

久しぶりにお江戸の面影?残る東京の小話を読みたくて、予備知識もなく表紙で選んだ一冊であったが、何となく欲求は満たされて何となく興味が広がってしまった。

ヘッダー画像は後述するけど、この作品の多くが語れる地域である。と言いつつ、この画像に作品の面影を感じられるようなオーラは写っておりませんが。

表紙絵は(大好きな)三井永一・画なのであるが、この方の画が表紙になった文庫本、わりと自分の積読のなかには多いかも。

ご参考まで。

www.city.machida.tokyo.jp

一方、著者の都筑道夫氏であるが、自分にとって早川書房の編集者、「キリオン・スレイ」「やぶにらみの時計」などのキーワードが漠然とあった。以下、wikipedia からの引用になるけど、

1959年、早川書房を退社し、本格的に執筆活動に入る。「贋作カート・キャノン」シリーズ、「なめくじ長屋」シリーズ、「キリオン・スレイ」シリーズなどのシリーズものの他、単発ものやショートショートなど、発表した作品は膨大な量に上る。

岡本綺堂ばりの当書のような世界も得意分野のようですな。

ラインナップ

1作目「墓場の丁」は地方が舞台であるが、他はお江戸東京、昭和初期ころの飯田橋〜上野を軸にその周辺が多い。

  • 墓場の丁
  • 浪速ぶし大和亭
  • 白山下薄暮
  • 濹東鬼譚
  • 花電車まがいの女
  • 矢来下夜景
  • 鬼を泣かした女
  • 黒豹脱走曲
  • ガラスの知恵の輪
  • 九段の母
  • 道化の餌食
  • 東京五月大空襲

それにしても、この時代の(多感な時期に終戦むかえ、昭和中期に活躍した)作家さんは... なんとも、ストーリーの結末として”やるせない”展開に持ち込むのが上手い。

引用

「九段の母」より

一の鳥居を出て左へ、暁星中学の前を通って、神楽坂下へおりる通りにも、露店は出ていましたね。そっちには大道手品や気合術、記憶術なんかが多かったように、おぼえてます。

この一文を読み、ヘッダー画像はまさに靖国神社「一の鳥居を出て左へ」の交差点を遠目に眺めたところ。ほぼ自分の職場。

この一冊でした