本一冊

すべての積読は一冊の本から始まる

15-旅、食、温泉そして土地

山藤章二イラスト雰囲気たっぷり「目と耳と舌の冒険」読書録

アナログ感のある山藤章二氏イラストで東海道五十三次の旅道中で旅した気分

マイク・モラスキー氏いろいろ、次に「呑めば、都」

闇市から居酒屋、そしてジャズ。日本酒から走り出す学者の居酒屋評論集。

「絵本中華食三昧」島尾伸三

島尾伸三ご夫婦による楽しいキッチュな中国の食満載な1冊で。

「志賀直哉先生の台所」福田蘭童

志賀直哉作品を味わうためにも参考になる!

「わが町・新宿」田辺茂一

新宿”大”再開発を控えて紀伊國屋書店創業者のエッセイ!

「フィッシュ・オン」開高健

オーパ!とはまた異なる釣りの話

「アンクル・トリス交遊録」柳原良平

昭和に物心ついた人なら覚えているかトリスおじさん、生みの親の1冊。

「新・東海道五十三次」武田泰淳

カーナビがない時代のドライブ旅行の醍醐味がある

「食は広州に在り」邱永漢

日本および台湾の実業家、作家、経営コンサルタントによる食エッセイ

「私の食べ歩き」獅子文六

作家や俳優とか、考えて感じて食べている人の食エッセイは美味しい

「季節を料理する」中江百合

すっかり食材から季節感が薄れつつある昨今こそ改めて感じたい

「魚の水はおいしい」開高健

開高氏による食と酒と旅と花のエッセイ集ですね

「葡萄酒の夜明け」開高健

開高健、その人柄がわかってくると作品から受ける印象も深くなってくる

「快食会談」荻昌弘

表紙を見てホテイの焼き鳥缶と同じ!と思った自分

「つげ義春流れ雲旅」

渋い3人が地味で大胆だった温泉場を絵と文と写真で紹介

「コラムで読むアメリカ」常盤新平

まだまだアメリカが憧れで遠くて自分も若くて

「東京の中の江戸名所図会」杉山苑子

江戸名所図会(えどめいしょうずえ)でお江戸の名所を令和で楽しむ

茶懐石「辻留」二代目主人による「料理心得帳」

作品内で語れる今も現代からみればもはや昔、もっと食べることを大切にしたい

酒場紹介ではない「ブコウスキーの酔いどれ紀行」

フォークシンガー訳による仏独を旅した紀行文とスナップ写真で気軽に楽しめる

胃弱な人の紀行文「上海游記|江南游記」は迫力に欠けるかなと

紀行文は胃腸と神経が丈夫な人の方が面白い

麻生太郎氏の伯父が「旅の時間」で流れる時間を描く10編

生きた時代や環境が違うと、旅でここまで色々なことを感じることができることに驚き。改めて流れている時を意識せずにはいられない。

むかしの美味しいが、どういうものか気になる「味覚極楽」

平安時代から存在する氷を削ったかき氷、近年はインスタ映えも意識してか先鋭化してるかな? むかしの人が美味しいと言っていた味はいつも気になる。

「美食探偵」の舞台となる大磯の浜辺は冬でも穏やか

明治政界の奥座敷「大磯」で繰り広げられた美味しい食が登場するミステリー。美食よりもちろんミステリーの根幹は心理ゲームだけど。史実と虚構が楽しめる。

和歌山熊野の神倉神社から見える枯木灘はこんなに穏やかなのに

中上健次ワールドの代表「枯木灘」は重い小説だったけど、実際の光景はとても穏やかな心落ち着くものだったかなと。

世界遺産だけではない!中上健次の熊野は呪われた小説空間?

つかみどころがわからなかった中上健次の「紀州サーガ」、実際に彼の地を歩きながらその息苦しさを感じてみようかなと。

斜陽館で没落する金持ちを感じて太宰がわかってきた「津軽」

青森県にある太宰治の生家「斜陽館」を見て、没落してゆくお金持ちの悲哀から太宰治の作品がようやく腹落ちできそうな気がしてきた。

杉浦日向子&ソ連オススメ・外で並んでも食べたい蕎麦屋

秩父の名店、胡桃蕎麦。建物も昭和初期の重要な建築物。そんなこんなで蕎麦を求める楽しみは多い(かも)。

「そばと私」年齢とって日本酒飲んで自分も蕎麦にはまって

蕎麦が好きでもそうでなくても誰でも語れる食が蕎麦なのか。年齢を重ね振り返る人生が出てくると蕎麦を美味しく思うようになるかも?

芥川龍之介に見いだされ、つげ義春が漫画に描いた作品「無能の人」

「芥川龍之介に見いだされ、山頭火に慕われ、つげ義春が漫画に描いた」と言われる伊那の井月を含む短編小説のような作品集

「つげ義春」面白味ない温泉地写真&エッセイがいい

つげ氏が言う「地味で面白味のない湯治場」でも、ゆっくり滞在を堪能できるのであれば、自分は魅力的だと思う。願わくば、古くてもいいから手入れは行き届いて欲しいけど。