本一冊

すべての積読は一冊の本から始まる

10-犯罪&推理小説やノワール

「死の泉」皆川博子

日本人著者によるナチスミステリー、ヨーロッパは複雑だ。

「ブラウン神父の無垢なる事件簿」G・K・チェスタートン

男たちの後ろ姿 ミステリーファンではないけど、嫌いではない。ホームズは知っていたけど、ブラウン神父作品は知らずに来てようやく積んでいた1冊を読んでみた。あとがき、解説、書評など読んでみると、もはや立派な古典として、読んでおくべき作品には違い…

「TOKYO YEAR ZERO」D・ピース

精神を崩壊させずにこんな時代を生き抜くことはできるのだろうか?

「犬神家の一族」横溝正史

市川崑監督、1976年版と2006年版の比較も楽しめる音羽屋ゆかりの横溝作品

「悪魔が来りて笛を吹く」横溝正史

昭和初期の有閑富裕層の成れの果ての救いがたい事件と言い切ってよいのだろうか?

大鹿マロイが追い求めた女は善か悪か「さよなら、愛しい人」

「ロング・グッドバイ」との相似形を感じ既読感を拭えなかったけど、愛しい女は善か悪か?

エルロイUSA3部作の第1作・悲しいかなイランをキューバーに置き換えると

冒頭「アメリカが清らかだったことはかつて一度もない」の言い切りがエルロイの犯罪小説の力強さを期待させる

「犯罪小説集」の舞台となる東京日本橋にあった時代の忘れ物

谷崎出生地でもある東京日本橋近辺が小説の舞台に

「長いお別れ」のようにギムレットを飲む機会は訪れそうにない

旧訳タイトル「長いお別れ」も悪くないけど新訳のそれはスタイリッシュで今を感じさせてくれる!

「1974 ジョーカー」東京新小岩在住の英国人が放ったブリティッシュ・ノワール4部作の第1作

西東京在住が長く東東京については、とんと疎いから、地域性に興味がそそられる。アメリカン・ノワールの巨匠エルロイより完成度が薄く感じたけど、著者ピースの方向性はエルロイと少し違うかも?

「ルパン、最後の恋」結局ホームズとどちらが好きかな?

最近フランスものとご縁がない。20年前に初めてパリひとり旅で食べたランチの興奮を思い出しつつ、場外乱闘すると場内には戻ってこない?フレンチ・ミステリーを楽しみたい。

P・ハイスミス「キャロル」同性とか異性とかが問題なのではないと思った

キャロルは「大人は誰でも秘密を持っているものよ」と言うが、秘密だけは忘れるくらいいっぱいある。

ベニオフじいちゃん「卵をめぐる祖父の戦争」修羅を潜り抜けての人生は?

ナチスドイツに攻められるロシアで処刑と引き換えに「卵1ダース」の調達を厳命され結末は?修羅を潜り抜けた人物はすごい。

自動車愛満載ハードボイルド冒険小説「深夜プラス1」新訳だよ

英国人作家によるフランス車、イギリス車愛満載のハードボイルド小説。英国人によるヨーロッパ大陸を舞台とする小説は読み応えがある。

エルロイLA4部作は最終章「ホワイト・ジャズ」にて総括される?

勢いで読み進めてきたエルロイのLA4部作もようやく最後。寂しい気持ちもあるが、結構どっぷりはまったから、満足している。

エルロイはディテールのあしらいも絶妙「LAコンフィデンシャル」

LA4部作のうちで最も話題になった1作、もっとノワール・アメリカン読みたくなるほどに。

「探偵はBARにいる」はススキノと大泉洋と札幌の街がハイブリッド

映画「探偵はBARにいる」の原作名は地味なタイトルだが、大泉洋&松田龍平のコンビがぴったり。

初っ端からミスリードで表紙「北壁の死闘」からは全く予期せぬロマンスな結末

平昌オリンピックで活躍するドイツ勢を見て、雪山を思い出し、続けて思い出したミステリー。ミステリー以上に結末のロマンスが自分には衝撃的だった。

エルロイLA4部作の第2作でタイトルが意味するものは?

タイトル「ビッグ・ノーウェア」の由来が不明であったが、最後の最後で結末と同時に提示されたストーリーが余韻を残す。どんな悪にも音楽へ救いを求めた傑作だなと。

エルロイ「暗黒のLA」第2作目で闇はさらに深く

アメリカ西海岸ロスアンゼルス、メキシコとの関わりも深く、メキシコ料理も美味しいが、犯罪の闇も深そうだ。エルロイ」LA4部作」の第2作目。

米国文学界の狂犬J・エルロイ「暗黒のL.A.」4部作読む!

お題「好きな作家」でやっぱりアメリカ文学界の狂犬と言われる?ジェイムズ・エルロイを紹介。まずはL.A.シリーズから「ブラック・ダリア」。映画と随分違う?結末が!漬物石のように重い長編。

名著「幻の女」は「夜」を放つ決定的な冒頭が決め手

「スマートレターで(文庫本)交換会」という企画のお題「夜」で自分が選んだ1冊ですが、本好きなら楽しめる名著かなと。

右往左往するロンドンバスの街はホームズの舞台

1台でも多くのロンドンバスを写したいと思った、シャーロック・ホームズを読むとどうしてもロンドンをもう一度歩き回って撮りたい気持ちになる。