
書籍概要
タイトルは六本木なのに、表紙は九段坂という。
この光景の名残は令和の今でも、うかがい知れるかなと。割と好きな場所ということで、ヘッダー画像にしてみました。
| タイトル | 六本木随筆 |
|---|---|
| 著者 | 村上元三 |
| 出版社 | 中公文庫 |
行きつけの古書店でタイトル&表紙のジャケ買いで購入してしまいましたが... 正直「村上元三」とは?でした。
内容紹介
便利なwikipedia で調べてみると、2006年に96歳でおなくなりになっているので、遠い人のようなそうでもないような。
30年以上の長きにわたり直木賞の選考委員も務められた、戦後昭和に活躍した(主に)時代小説家のようで、六本木随筆というのは、お住まいの地域にちなんでのようです。
あとがきにも、
はじめのうちは、自分の住んでいる六本木界隈のことを書くつもりでいたが、だんだん手がひろがってきて、江戸時代、あるいは明治のころに出た地誌や史料、いろんなものを参考に、一回五枚ずつにまとめた。
とある。
ということで、ラインナップは(ちょこちょこ入力しましたが)
- 現代麻布の七ふしぎ
- 赤坂と芸者
- 溜池界隈
- 離宮と兵営
- 青山附近
- 渋谷あたり
- 内藤新宿
- 不動尊いろいろ
- 四谷あれこれ
- 明治は遠く
- 牛込
- 雑司ヶ谷鬼子母神
- 千姫と八百屋お七
- 掃除町の大崎辰五郎
- 白山御殿
- 「豊島区史」
- 山吹の里
- 狐と芸者
- ある忘年会
- 桜さくら
- 半田の稲荷
- 要町に住む友人
- 鳥居坂について
- 麻布十番
- 安鶴さんとの思い出
- 泉岳寺と正福寺
- 芝大神宮
- 初代梅沢昇
- 高輪大木戸
- 板橋の縁切榎
- 愛宕山
- わたしの祖父
- 橋の名は
- 「天保六花撰」のこと
- 豊川稲荷
- 香華三つ
- 九段坂
- 有馬ッ原
- 神輿ぶり
- 明治の物価
- 長谷寺騒動
- 蝦蟇池
- 「施無畏」の額
- 「長谷川伸全集」を終って
- 地見屋
- 「加賀見山」の実説
- 南部坂
- 「総穏寺の仇撃」後日
- 去年今年
- 七福神
- 願かけいろいろ
- 大佛さんと菊田さん
- 食物について
- 明治植物抄
- 鶴
- 東京倶楽部
- 道玄坂
- むかしの海路
- 演出おぼえ描
- 「唐土歴代地図」
- 原稿用紙とノート
- 「新選組」の思い出
- 江戸の売物
- 加賀の落首
- 鳥羽みやげ
- 刀のこと
- 正月の話
- 食生活
- 女の化粧
- お家騒動
- 夏の風物
- 風邪と歯痛
- 皇漢薬
- 笠のいろいろ
- ひいき心
- パンツ一枚で
- 「絵本時世粧」
- 土師先生のこと
- 字と文章の癖
- 伊香保の湯
- 曲独楽
- 藤島さんと二十六日会
- 馬の話
- 神仏めぐり
- 川西実三氏を悼む
- 「街廻噂」
- このごろ思うこと
- 仁和寺晋山式
- 五箇山
- 花いろいろ
- からくり
- 廓ばなし
- 馬琴の作料
- 公尾と幾松
- 果物のこと
です。タイトルを見るだけでも、明治&大正から時代ものの様子がうかがえるかなと。
令和の昨今、小説作品のリバイバル予感を全く感じさせない方かもしれませんが、時代考証とか優れていそうで、そういう小話は読み応えありました。
こんなことを書くわたし自身も、六本木が目まぐるしく変り、やたらにビルが建って行くのが、そう気にならなくなっている。古いものが失われて行くのを、書きとめておく気持はありながら、抵抗をする気力もないのは、東京に住んでいる人間のあきらめようなものであろうか。
妙に強い共感をした部分を引用として載せておきました↑
この1冊でした(Amazon)
なかなか、趣ある表紙かなと。
