本一冊

すべての積読は一冊の本から始まる

マイク・モラスキー氏いろいろ、次に「呑めば、都」

今週のお題「2024こんな年だった・2025こんな年にしたい」

2025年、積読を崩してゆきたい。

東京西荻・やきとり「戌」

はじめに(画像の説明)

続けてのモラスキー著作、副題は「居酒屋の東京」。

大都市東京、確かに魅力的な酒場や店もないわけでもなく、当著作でも、自分にとって地理的に身近な酒場が論じられいるものの、自分は基本家呑み派なので、外に繰り出すことは稀ですが、この手の文章を読むのは嫌いではありませぬ。

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ラインナップ

  • 第一章 セーラー服とモツ焼き(溝口)
  • 第二章 おけら街道のヤケ酒(府中・大森・平和島大井町
  • 第三章 パラダイス三昧(洲崎・木場・立川)
  • 第四章 カウンター・カルチャー(赤羽・十条・王子)
  • 第五章 八軒ハシゴの一夜(お花茶屋・立石)
  • 第六章 焼き台前の一等席(西荻窪・吉祥寺)
  • 第七章 Le Kunitachi(国立)

画像は、第六章で語られている一等席のお店がある西荻窪駅前というか、駅裏というか。

引用

第四章 カウンター・カルチャー(赤羽・十条・王子)

戦災で壊滅した東口方面には、戦後間もなく闇市が現れたが、立川と同様に赤羽の闇市は地元の需要に応えながらも、都内の大規模な闇市に物資を供給する、重要な「輸出基地」としても機能していた。

氏にとって、闇市から居酒屋へ関心が流れた経緯が語られている、と自分は読み解いた。

つまり、常に即興によってヴァリエーションを創り出し、また「コール・アンド・レスポンス」というやり取りのなかでリズムやテンポなどが規定される。全員が同じリズムとテンポを共有し、保持しながら、メロディやフレーズや音数などを、ひとりひとりが気分次第で少しずつ変えていくわけであり、そのやり取りにこそ奏者も聴衆も快感を覚える、と。

その、居酒屋でのやり取りとジャズの関連性が語られている、と自分は読み解いた。

第五章 八軒ハシゴの一夜(お花茶屋・立石)

私自身は、このごろ居酒屋に入ると、「とりあえず、ビール」ではなく、焼酎でもなく、いきなり日本酒から走り出すことが多いが、さすがに自慢の酎ハイがあれば試さないわけにはいかないので「元祖」を頼んでみたら、いつの間にか二杯目が空になっていた。

そして、居酒屋での走りっぷりを感じられる一文。走り出すって、こういう心境のときに表現できるのね!っと。

この一冊でした