ちくま文庫の再編集も、再編集と現役作家による「あとがき」が魅力で手を出して積んでますが、中公文庫も嫌です。再編集による再刊が渋くて、ついうっかり手を出してしまいます。
書籍概要
今回はこちら。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | 怠惰の美徳 |
| 著者 | 梅崎春生 |
| 編者 | 荻原魚雷 |
| 出版社 | 中公文庫 |
編者が、荻原魚雷氏というのも曲者。タイトル付も上手い。
杉並在住28年の自分にとって、高円寺在住も響く。
内容紹介
帯にはこうある。
やる気がなくても(なんとか)やっています
ユーモアエッセイと七つの短篇
令和の現在受けしそうなキャッチーで、自分は嫌いではない。一方少し真面目な紹介文としては、
怠け者のまま如何に生きてきたかを綴った随筆と短篇小説を収録。
ラインナップは次のとおり。
- Ⅰ 雑文系随筆が28ほど
- Ⅱ 短篇
- 寝ぐせ
- 猫と蟻と犬
- 寒い日のこと
- 一時期
- 飯塚酒場
- 百円紙幣
- 防波堤
- 解説 萩原魚雷
雑文系の随筆も悪くないけど、短篇が面白い。
防波堤
梅崎春生の小説は、兵隊モノにしろ怠惰モノにしろ、人を見ている。
私の見たところでは、玄人の釣り方は、あらゆる合理的な基礎の上に立っている。(略)「是が非でも」釣り上げようとする漁師の圧倒的な気魄は、あきらかにそれによって生活を支えていない人々から遥かにかけ離れていた。
防波堤に集う釣り人の、素人と玄人とのやり取りを分析している。人間関係は些細な点においても、無意識に駆け引きぽいことをしているのだなと。
「桜島」のような戦争モノは、気持ちが疲れやすい昨今には少し重いと感じるときもあるが、内容が軽いこちらはいつでも大丈夫。
この1冊でした(Amazon)
兵隊小説の編集、こういうのが読者心を惹きつける。
これも気になる。



