外国人観光客も多い新宿御苑のほっこり感
外国人が見る観光ガイドブックにここ御苑はどのように紹介されているのか気になる。
Nikon S2 with NIKKOR-Q 135mm f3.5
何気にここはカメラ練習にもオススメだよ(と言うまでもなく、たくさんいる)。
この写真にちなんで、こちらを紹介したい。
「東京の地霊(ゲニウス・ロキ)」鈴木博之
新宿御苑の地霊とは?
意識したことなかったけど、新宿御苑、明治神宮、神宮外苑と背景にはこんな経緯があったらしい。幻と化した「新宿ヴェルサイユ宮殿」として紹介されている。
つまり、彼が土地を整理し、代々木御料地と新宿御苑を繋げようと努力したことは、結果的には明治神宮のための土地を確保する仕事になってしまったというのである。
彼とは、皇室の技師として新宿御苑を特徴付けた福羽逸人(ふくばはやと)という方である。
新宿御苑はもともと江戸時代には信濃高遠藩内藤家の下屋敷のあったところで、参勤交代で甲州街道を利用する数少ない藩(信濃高遠藩、高島藩、飯田藩。それ以外の藩は中山道を利用らしい)とゆかりがあると個人的に解釈している。
明治時代になり、大名の屋敷があった土地が召し上げられたり、払い下げられたりの中で、この福羽氏は皇室ともゆかりが深いこの地をヴェルサイユ宮殿のような特権社会の社交界のための地域にしようと夢見て精力的に地域を拡張していたようだ。そもそも皇室の技師ですし。
しかし、明治天皇の崩御によりウヤムヤになったまま明治神宮になる感じが、曖昧な日本人らしい結末かと。
これを福羽氏は「意外ナル事件」と嘆じているらしいが、庶民一般にまで開放した方が土地としてはハッピーなのではないか?
このように、その土地の歴史を語りつつ擬人化して土地の無念?や怨念?を知ることは結構興味深い。他にも気になる土地があるので、またこの本を紹介してしまうかも。