東京の土地話が好きである。 この手の雑文、自分好きなのである。

江戸と東京、図会とか散歩とかとか、エッセイとか評論とか。ついうっかり手を出して積んで詰んでしまう。しかし、今回は手前に積んだせいか、割とすぐに読み始めました。
本書は、大成建設株式会社の提供で、一九八二年十一月より《週刊新潮》に掲載中の、庭野静雄、羽鳥昌兵両氏による連載コラム「タワークレーン」を新潮社が編集、(略)文庫化にあたり、大幅に増補改訂しています。
とある。それだけに、ときどき歴史的建造物など紹介の折、軽くスポンサー(大成建設)に触れている。まあ、よいのですが。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | 江戸東京物語 都心篇 |
| 江戸東京物語 下町篇 | |
| 江戸東京物語 山の手篇 | |
| 出版社 | 新潮文庫 |
カバー装画 小川幸治
水彩画調なのが、いい感じ。ときおりモノクロ写真が掲載されているのは、増補分かな。
都心篇 101篇
お江戸となると、この界隈から始めるのが妥当なのでしょうか。
とありましたが、銀座生まれの育ちだったか、銀座を語ろうとすると(以前であれば)この方の著書は外せないのかな?と思った。ちなみに自分、旺文社文庫で読んでいる。池田氏はいずれ紹介したいなと。
下町篇 101篇
都心(江戸城)から少し離れ、庶民の生活が香る地域かなと。
向島界隈のところで、
能の「隅田川」など、日本のいろいろな古典芸能の成立に大きな影響を与えた梅若伝説のあらましである。塚は梅若塚、それを守るために建てられたのが梅柳山木母寺で、水神の隅田川神社と共に、とりわけ隅田川にゆかりの深い名所といえる。
日本の古典芸能に与える「隅田川」という作品の影響度合い、自分は未知数であったが... 愛児を失い狂女となる母親の心情を妄想しつつ、一度は訪れてみたい地域かなと思ったものです。なお、「隅田川」については、こちらでも軽く触れているので、ご参考をば。
山の手篇 101篇
個人的には、最も土地勘や親近感がある地域になります。
- 赤坂・麻布界隈 17篇
- 新宿・四谷界隈 24篇
- 早稲田・牛込界隈 18篇
- 本郷・小石川界隈 26篇
- 谷中界隈 26篇
- 解説 鈴木伸子
- 挿画 小川幸治
本郷・小石川界隈のところで、
団子坂というのは「足場が悪くてころびやすく、ころぶと団子のようにころがる」ことから出たらしいと、横関英一は『江戸の坂東京の坂』に書いている。
とありますが、「江戸の坂東京の坂」という一冊は、ときおり目にすることがあり、今度古書店徘徊しているときに出会いがあれば入手し(読んでみ)たい。坂だけで、一冊語れるのだから、お江戸は意外と起伏が激しい地域なのですね。
解説には、次のような説明もある。
坂のある変化に富んだ地形は東京の町に魅力を添え、町の性格にもコントラストを与えているのだ。
なるほど。
各々地域に由来がある方が解説も書かれていて、狭いながらの東京も散歩しがいがある土地だなと。


